2:Cal.7743:2015/07/25(土) 12:24:06.71 ID:tn3gPJ77.net
元を正すと、私とIWCの出会いはとある雑誌でした

そこには書かれていました 私は買おうと決意しました
http://awabi.2ch.sc/test/read.cgi/watch/1437794489/

Sponsored Link

3:Cal.7743:2015/07/25(土) 12:45:17.20 ID:tn3gPJ77.net
私はアルバイトをしました
4:Cal.7743:2015/07/25(土) 12:56:05.95 ID:tn3gPJ77.net
来る日も来る日もアルバイトをしました
刺身にタンポポを乗せてはまた刺身にタンポポを乗せました
たまに刺身をつまみ食いしてはリーダーに怒られ、そしてまた私は刺身にタンポポを乗せる作業を繰り返すのでした
そのうち私は自分が機械になったかのような感覚をしばしば感じるようになっていました
5:Cal.7743:2015/07/25(土) 13:20:21.75 ID:tn3gPJ77.net
それはまるで時計の部品の一部になったかのような感覚でした
私はまるで自分が時計の中に居るような幸せを感じました
そしてバイト代も少しずつたまっていきます
バイト先で流行っていた時計はバイトはジーショックで偉い人はIWCでした
8:Cal.7743:2015/07/25(土) 13:36:29.85 ID:tn3gPJ77.net
しかし私などただのアルバイトの身分でした。それはわかっていました
しかし私はIWCが欲しいという衝動を抑え切れませんでした。ジーショックでは私の心の渇きを満たしてくれるとは思えませんでした
そもそも私はIWCを買うためにアルバイトをしていたのですから
そしてあくる日私はアルバイトで貯めたお金を頭金にしてローンを組み念願のIWCを購入したのでした
しかしそれは私だけの秘密でした。なぜならバイトの分際で高給時計などを買ったとバレたら何をされるかわからないからです
私は余ったお金でバイト用にジーショックも買い、バイト先にはそれをしていくのでした
9:Cal.7743:2015/07/25(土) 13:43:23.47 ID:tn3gPJ77.net
私はジーショックを腕に巻きその腕で刺身にタンポポを乗せました
そのうち仕事に慣れた私はタンポポだけでなく使い切りのワサビを乗せる仕事もするようになりました
これはバイト先では花形の作業でした
皆が私を羨望のまなざしで見ていました。皆がタンポポを乗せているのを横目で見ながら私はワサビを刺身に乗せるのでした
10:Cal.7743:2015/07/25(土) 14:30:42.03 ID:M73SWRbX.net
皿洗いのおばちゃんと同レベルやな
11:Cal.7743:2015/07/25(土) 15:27:25.83 ID:VW48d4bI.net
やるじゃんw
12:Cal.7743:2015/07/25(土) 17:07:30.45 ID:tn3gPJ77.net
私は自分を特別な人間だと思うようになりました
事実、周りの人達はいつまで経っても刺身にタンポポを乗せる仕事しかさせてもらえません
それに引き替え私はワサビを乗せる仕事すらを一任せられているのです。責任感と共に驕りが私の中に芽生え始めました
13:Cal.7743:2015/07/25(土) 19:47:31.37 ID:CGhYT5ns.net
またハミ豚か
14:Cal.7743:2015/07/25(土) 21:34:49.34 ID:S8ZcQE76.net
IWC買えるようになるまでこのハミ豚の発作は続くんだろ
5年前ならともかく
今は廉価モデルで50万オーバーだから
死ぬまで無理じゃん
16:Cal.7743:2015/07/26(日) 00:25:10.99 ID:qpcNoMxq.net
私は過ちを犯しました
上司よりも高い時計を職場でしてはいけないという社会人のルールを破ったのでした
ワサビ乗せという中途半端な地位に甘んじたばかりに生まれた慢心
私は私なぞは時計の中の小さな歯車の一つでしかないという自覚を失っていたのでした
私はこっそりとIWCの時計を腕に巻いて刺身にワサビを乗せるようになりました
17:Cal.7743:2015/07/26(日) 00:38:23.13 ID:qpcNoMxq.net
ある日のことでした
普段は別の部屋で仕事をしている先輩の方々が私の作業場に視察に来ておりました
その方達は刺身の皿にマグロやサーモンやイカを盛りつけるという刺身作りの最も重要な仕事を担っているいわばエリートの方々でした
その先輩達が作業中の私のところへ近寄ってきて言いました
やあワサビ係くん。いつも綺麗にワサビを盛りつけてくれてありがとう。どうして君はそんなにワサビを置くのが上手なんだい?
私は答えました。大切なのはリズムよく仕事をこなすことですと。
ベルトコンベアーに乗って延々と流れてくる刺身皿に正確にワサビやタンポポを乗せるにはリズムとテンポが重要なのです。
へえそうなのか、と先輩方は感心しておりました。
しかしワサビ置きくんはどうしてそんなにリズム感が良いのだい?
気を良くした私は思わず口を滑らせてしまったのです
はい先輩、それはもちろん私の左腕に巻かれた相棒のおかげですよ
腕捲りをしながら先輩に私の時計を見せつけました

Sponsored Link